御殿場プレミアムアウトレット内に新たにつくられたホテル。
アウトレットの本質である、「本物だけど理由あってリーズナブル」をテーマに、本物に触れ、愉しめるデザインをしました。また、御殿場プレミアム・アウトレットのインバウンド客の多さや富士山が目前に見えることを鑑み、「和の本質」を抽出し、きめ細やかなサービスを提供できるように考えた。
①自然(富士山)を愉しむ
富士山を正面に望むように配棟計画を行い、存分に楽しめるように計画。また客室は富士山を含めた自然を取り入れるため、
逆梁構造とし窓を最大限に大きくした。自然との一体感を意識した空間構成とした。
②日本の伝統を感じる
御殿場、箱根エリアの伝統工芸である寄木細工や組子細工をモチーフにしたデザインを随所に取り入れ、地域性を出している。
”和”の演出として小上がりや手すきの和紙、裸足の文化を取り込んでいる。
③素材を感じる
本物を使うことを大切に考え、エントランスにはマグマが固まった玄武岩を採用。
開発で伐採した樹木を活用した間伐材テーブル、木割照明、原木ベンチなど手触りや香りを愉しめるようにした。
■エントランス
入ったときに富士山を頂上まで見せるために、天井高さ4mを確保し、かつラウンジ部分の床を下げるなど、富士山へのビューを確保した。柱には火山であった富士山をイメージし、マグマが固まってできた玄武岩を柱に採用しました。壁面は富士山への視線を強調する横のラインのリブパネルとしました。
■レストラン
富士山に向かった大開口を最大限楽しめるようにレイアウト。床に高低差を作ることでどの席からも富士山が望めるようにしました。シンプルな構成の中で、自然素材を大切にし、土、木、和紙で構成した。動線部分にはオリジナルの寄木フローリングを使い強調しました。窓際は天井を高く、奥は格子天井で天井高さが抑えられ、壁は積層した土(版築風仕上)の空間とし、富士山に視線が向かうようにした。和の小上がり空間は天井高さも抑えた、落ち着きのある場としました。
■客室
ツインルームを主とした合計182室。富士山ビューと森林ビューの2タイプをご用意。
テイストはモダンな和のスタイルを取り込んだ小上がりタイプと3人対応可能にした洋室タイプとし、お客様の多様なニーズに合わせています。
寄木細工のパターンを凹凸で表現したオリジナル照明や、組子をモチーフにしたカーペット、和紙の壁紙など地域性と和のスタイルを随所に感じられるようにしています。入口付近には洗面とオープンクローゼットを配し、コンパクトながら広がりを感じる工夫をしています。またシャワーブースを採用することで部屋の広がりを生み出しながら、レインシャワーを付加することで特別感を演出しています。
■コンセプトルーム
御殿場プレミアムアウトレットとの連動で、アパレルブランドとコラボレーションしたコンセプトルームを設置しました。
客室内装と家具をデザインディレクションしてもらい、客室にブランドの世界観をつくっていただき、 宿泊者に商品やサービスを実際に体験いただけるようにしております。
■サイン
■外観