東京都心の中でも自然が多く残る代々木エリア。このエリアに多くの土地を所有されるクライアントからの要望で設計したオフィス。
駅から見える敷地の開発ということで、東側(駅側)には空地を配置し、代々木エリアの自然が多い印象を作る計画とした。 代々木の地名が「代々、大きなモミの木があった」ことに由来することから、本計画もこのまちのシンボルとしての”木”を作ることを目指した。 代々木の頭文字の”Y”をモチーフにパターンを作成し、そこに凹凸をつけることで、立体感のあるファサードとした。
幾何学模様の連続する美しさと、立体化することにより光のあたり方が変わることで季節や時間によって見え方が変化するファサードとなった。 北側は反射光を最大限に取り込めるよう、ガラスのカーテンウォールとし、極限まで細くしたサッシュ(45mm)をオリジナルで作ることで、透明感を高くした。 南側は直射日光を軽減するため、押出成形セメント板 (Extruded Cement Panel)とガラスの縦ストライプとし、環境負荷を軽減するようにした。
結果、各立面でも見え方が異なるビルとなった。 1.2階に会議室を集約し、3ー7階は執務室とした。
2階は大会議室があり、多くの人の出入りがあるため、地上から直接出入りできるように屋外に直通階段を設置し、スムーズな導線計画をつくりながら、建物やパークの印象を作るアクセントとしてデザインした。
駅側に設けた広場は「代々木セントラルパーク」と命名し、今後隣接敷地で展開する開発の契機となるようにした。クライアントが今までつくってきた代々木のイメージを継承し、発展させるデザインとしている。
(UDSと共同設計)
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